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現地4件
09:00 | コンピテンシー評価における関係者の立場に即した行動様式作成の生成AIによる省力化 PRESENTER: 諒 吉野 ABSTRACT. 本研究では,コンピテンシー評価における行動様式作成の際に必要となる膨大な時間と労力の削減をするため,また,現場からの漏れのない意見取り込み,被評価者を含めた評価関係者のそれぞれの立場の正確な判断などの課題を解決するために,生成AIの利用や被評価者と評価者の立場を明確に分けたアンケートプロセスなどを用いた行動様式作成手法を開発した.結果として,行動様式(シナリオ・行動指標)の具体性,納得度を確保しながらも,行動様式作成に必要となる時間と労力を大幅に削減することが生成AIの利用によって実現できたことが,有効性を評価するためのアンケートなどでわかった. |
09:20 | 博物館における学習支援のためのユニバーサルデザイン:視覚障がい者のためのインタラクティブ学習環境の設計と評価 ABSTRACT. 本研究は,日本の博物館における視覚障がい者のアクセシビリティの現状と課題を検討し,展示物に対する学習支援コンテンツデザインを提案する.動物をテーマにした「ROUND ZOO」は「触察と対話」を活用し,視覚障がい者が動物の情報を理解しやすくすることを目指す.実施したワークショップとアンケートを通じて,このボードが視覚障がい者の学習支援に有効であることを確認し,ユニバーサルデザインの可能性を示した. |
09:40 | 博物館におけるこどものための仮想現実協働学習システム PRESENTER: 稀太 徳野 ABSTRACT. 本研究の目的は,博物館における複数人で体験できる AR 体験を探索的にデザイン, 実装, 検証し, 複数人で参加可能なAR体験を多様な博物館に応用可能な形でデザインする上での知見を獲 得することである. そこで, プロトタイプのデザインおよび博物館における AR 機能の実験を博物館 関係者の大人を対象として実施し, 検証を行なった. その結果, 本システムを用いることで, 体験者 同士の相互作用が生じていたことが確認された. また, AR で提示する情報の種類を使い分けること で, 体験における社会的相互作用と没入的な観察機会を創出できることが推測された. |
10:00 | 後期採用者尺度とイノベーティング・ユーザー尺度を用いたUGC普及段階の推定 -2023年の調査結果- ABSTRACT. Consumer Generated Media (CGM)や User Generated Content (UGC)の普及は自明であるが,現在がどのような普及段階であるかを推定することは難しい.そこで,本研究はJahanmir and Lages (2016)による後期採用者尺度(Late-Adopter Scale)とイノベーティング・ユーザー尺度(Lead-user Profile)を用いて一般消費者による情報・メディア・コンテンツの採用時期を分析する.筆者が2010年代半ばに実施した調査と同様の質問項目を用いて,今回新たに2020年代における状況を調査することで,現在の普及段階がより進展していることや手法の有用性を確かめることができる. 2010年代半ばから2020年代の現在までの間に,スマートフォンやアプリケーションのさらなる普及やコロナ禍によるオンラインツールの普及があった.2010年半ばの時点で既にUGCを共有や公開するためのCGMプラットフォーム(例えば動画共有サイトやSNS)の利用は一般的であったが,今やそれらを通じたUGCの受容はますます当たり前のものとなっている.このような状況の進展は,同一のプロダクトを対象とした普及段階の比較調査や推定方法の確認を行うには最適である. 本研究は2023年度に新たにデータを取得して分析を行ったので報告を行う. |
オンライン座長
オンライン1件、現地3件
09:00 | インボイス取引の交換代数によるシミュレーションとそのHaskell実装 ABSTRACT. 本稿では,適格請求書等保存方式によって保存されるインボイスデータに記録される経済主体間の取引情報を交換代数によって表現した. また,その実装として,Haskellによる交換代数の計算用ライブラリを構築し,基礎的な経済シミュレーションの事例を構築した. |
09:20 | 利用者の意思決定に基づく EV 充電器の最適配置の検討 PRESENTER: 進太郎 藤田 ABSTRACT. 近年, 地球温暖化への対策としてカーボンニュートラルが注目されている. 日本でもEVを普及させていくために, 充電インフラの拡充が求められる. そのため, 現状のEV充電器の配置と,今後のEV利用者の充電需要を考慮した配置計画が求められる. そこで本研究では,エージェントベースモデルを用いて, EV充電器の混雑時における利用者の意思決定と複数の充電器の種類を考慮した仮想世界を構築し,複数の配置計画を比較することで, 利便性の高いEV充電器の配置計画を検討することを目的とした. その結果, すでに充電器がある場所に充電器を追加することで混雑の緩和が可能になることや, 道路需要に沿った充電器の配置計画の重要性を示した. |
09:40 | 居住地と従業地の距離を考慮した従業地割当手法 ABSTRACT. 国勢調査の常住人口を基に合成された合成人口データは居住地ベースの静的なデータである.これを動的なものとする試みの一つに,個々の就業者への従業地割当がある.就業者の居住地と従業地の関係については,距離が近い方が就業者に選好されやすいと考えられるが,先行研究のMurataらの従業地割当手法では,就業者の居住地と従業地の距離が考慮されていない.本研究では,合成人口データを用いて通勤距離を調整する従業地割当手法を提案する.なお,通勤距離については政府や自治体,研究者らによる調査結果などが公開されておらず,通勤距離に関する実態がつかめていないのが現状である.本研究では,通勤距離の実態が調査できるようになれば,実態に合わせて割当てできる手法を提案する. |
10:00 | 多目的最適化社会シミュレーションによる給付付き税額控除制度の分析 ABSTRACT. 現行の所得税法における所得控除において,所得再分配機能に支障を来たし,財源調達機が低下する一因という課題が指摘されている.このような課題にある現行の所得控除を,その2つの課題の改善を目的とした給付付き税額控除へと控除制度を変更した場合における影響の分析を,多目的最適化社会シミュレーションを用いて行った.本研究で行ったシミュレーション結果として,税制における重要な役割と財源調達機能や,所得再分配機能の回復といった目的において,給付付き税額控除は現行の控除制度よりも,両方の目的においてともに改善することが可能であることが分かり,本研究における控除制度の変更は現在の税制における課題点の解決につながることがわかった. |
現地4件
10:40 | インターネット広告における消費者の態度を考慮した広告効果に関する研究 PRESENTER: 佳奈恵 堀 ABSTRACT. インターネットの普及に伴い,様々な形式のインターネット広告が増加した.2021年には,インターネット広告費が他のメディア広告費を上回るなど,その重要性が増している.しかしながら,消費者と広告主の双方にとって懸念すべき課題も存在する.また,サードパーティークッキーを廃止する動きも高まってきており,今度ターゲティングすることが難しくなることが考えられる.本研究では,ターゲティングが難しい状況下での,広告の掲載方法や状況の違いによる消費者の態度を考慮した広告効果の変化について明らかにする.そこで本研究では,エージェントベースシミュレーションを用いて,消費者の広告視聴から購入,SNSによる拡散行動を再現した.また,消費者の広告に対する態度,広告の視聴回数による影響など,消費者の態度を踏まえた購買意思決定を再現した. |
11:00 | 商品の潜在的類似性に基づく集約を用いた商品推薦手法の開発と予備的実装 ABSTRACT. 本研究では,商品を集約することで多種多様な商品に対応した商品推薦手法を開発した. 従来の推薦システムは,類似ユーザーから高い評価を得ている商品を推薦するが,ユーザーは多種多様な商品のうち少数しか購入しないため,推薦の参考にならず効果的な推薦を行うことができない.そこで,ユーザーの購買パターンを評価データとして認識し,潜在的な類似点に基づいて商品をクラスタリングすることでデータの分散性を改善した.また,この手法を組み入れ,製パン企業の事例に適用した推薦システムプロトタイプを作成し,精度が高く,十分な実現可能性があることを確認した. |
11:20 | Detecting Political Position Similarity among Politicians in Categorized Multilingual Tweets ABSTRACT. In the field of computational social science, word embedding models converting words into complex, high-dimensional vectors are used as useful tools to study myriad axes of culture. These axes are induced by word differences in a high-dimensional space, which corresponds to dimensions of cultural meaning. Building upon this approach, we expand its application from individual words to entire sentences. We utilize the Language-agnostic BERT model (LaBSE) for analyzing and identifying cultural associations across multiple languages. Additionally, we incorporate Singular Value Decomposition (SVD) for a detailed examination of topic dimensions in aggregated documents. By projecting sentences onto these topic dimensions, we can interpret them from diverse perspectives. Our methodology is validated through its application to political discourse, revealing that political positions similarities can differ significantly on various topics, even among the same group of politicians. |
11:40 | SICE社会システム部会研究会におけるABSS研究のモデルと著者の特徴分析 ABSTRACT. 本論文では,エージェントベース社会シミュレーション(ABSS)研究の進展に対する総合的な理解を目指し,その最初の試みとして,公益社団法人計測自動制御学会(SICE)システム・情報部門社会システム部会研究会で発表された論文を分析した.2013年から2022年にかけての論文の中から,ABSS関連の論文を選定し,研究対象,モデル解像度,および著者の特徴を,時間的変化も含めて検討した.分析の結果,「公務」「医療,福祉」が一貫して注目されている重要な研究対象であること,Middle Range Modelが主流ながらFacsimile Modelへの進化も見られることが明らかになった.また,2013年時点では研究対象とされていなかった「農業,林業」「生活関連サービス業,娯楽業」等における論文が,年を追うごとに,新たに研究対象として登場し,ABSSの応用範囲が広がっていることが示された.著者の観点からは,主要著者や研究グループが明らかになり,研究コミュニティとしての洞察が得られた.これにより,新たな研究を始める際に参考となる論文や著者情報を特定でき,共同研究やネットワーキングの新たな機会が生まれることが期待される. |
現地4件
オンライン1件、現地2件
15:10 | 社会シミュレーション向け行動データ生成のための個人データを使わないActivity行動選択モデルの学習 ABSTRACT. 社会シミュレーション向けの現実に近い行動データ生成のため,入手困難な個人データ(実行動データ)を使わず,合成人口データと公開統計から作成したActivityデータで学習した行動選択モデルにより,任意Activityデータを生成する方式を提案する.本方式を,川崎市幸区民の通勤Tourを例に,ActivityシミュレータActivitySIMを使って開発評価し,有効性を確認した. |
15:35 | スケールをまたいだ事象の順序関係に基づくミクロ-マクロ・リンク解明手法の提案 PRESENTER: 尚暉 中村 ABSTRACT. エージェントベース社会シミュレーションでは,自律的に意思決定や行動するエージェントの相互作用が積み重なることで様々なマクロレベルの現象が形成され,それがまたミクロレベルのエージェントの行動に影響を及ぼす.このようなトップダウンとボトムアップの作用関係はミクロ-マクロ・リンクと呼ばれており,このリンクの存在が様々な介入施策の議論を可能にしている.本研究では,ミクロ-マクロ・リンクの特徴を定量的に見ることで現象に対する理解を深め,より効果的な施策の設計をできるようにするために,スケールを超えてシミュレーション中に発生した事象の順序関係を見ることで,ミクロ-マクロ・リンクの解明を可能とする手法の提案を行う. |
16:00 | まちづくりシミュレーションにおける住民の納得性を高める行動シーケンスの類似度測定指標の分析 ABSTRACT. まちづくり施策を評価する際に,社会シミュレーションにより行うことが試みられている.近年モデリングの過程やシミュレーション結果のフィードバックに多様なステークホルダーを巻き込むことが求められている.GSにより被験者がABMを体感し,被験者が選択した行動シーケンスに類似したシミュレーション結果を提示することで,被験者の納得感を醸成することが期待できる.本研究では,ABMを体験するGSを構築し,被験者の行動シーケンスに類似したシミュレーション結果を提示するための,行動シーケンスの類似度の測定指標の分析を行う. |
現地3件