SOCSYS022: THE 22ND SYMPOSIUM ON SOCIAL SYSTEMS
PROGRAM FOR SUNDAY, MARCH 15TH
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16:00-16:15 Session 1

オープニング 部会主査 寺野 隆雄(千葉商科大学)

16:15-17:30 Session 2A

ショート発表(1)

16:15
2 成分オピニオンダイナミクスの理論

ABSTRACT. 社会の人間関係の中に信頼関係と同時に不信関係を導入したオピニオンダイナミクスの理論を多成分に拡張する. N成分で理論は作り, 特にここでは2成分を扱い, その2成分を「ホンネ」と「タテマエ」とした計算を示す. 相手のタテマエがホンネに影響、あるいは相手のホンネがタテマエに影響するなどを扱う. また、本人のタテマエとホンネの影響も計算で示した. 本論文で社会の意見の推移に, 観測可能なタテマエの意見と別にホンネの意見という新たな要素を付け加えるオピニオンダイナミクスを提案する.

16:35
エージェント強化学習によるダイナミックプライシングを用いたシェアサイクル運用システムの研究

ABSTRACT. In recent years, many companies have entered the share cycle business in Japan, Europe, China, and other countries. It is also expected to reduce traffic congestion in urban areas. In the operation of the share cycle business, which allows free access between bicycle parking stations, trucks are dispatched to each parking station to eliminate the opportunity loss due to the uneven distribution of bicycles. The purpose of this research is to encourage users to return to a specific station by paying an incentive, and to verify a business operation model that is fundamentally different from the conventional operation based on truck allocation. We employed a reinforcement learning technique for directions to user agents in order to autonomously respond to uncertain events. The results showed that the proposed model reduced the cost compared to the conventional truck operation. It suggests the usefulness of the autonomous system operation by reinforcement learning.

16:55
地理データと数理計画モデルによるゴミ回収サービスの評価技法の開発 [遠隔発表]

ABSTRACT. 一般家庭から排出されたゴミを回収する際の回収順はゴミステーションの数が多いと作成が困難である.本論文では,低コストでのゴミ回収を可能にするために配送計画問題として最適化を行う.しかしステーション数が多い場合,計算時間が膨大となり最適解の導出が困難である.そこで,対象問題を集合被覆モデルとして定式化を行った.ルートの生成にあたり,より現実に近い道路ネットワークを表現するためOpenStreetMapを用いた.

16:15-17:30 Session 2B

ショート発表(2)

16:15
災害時における人的・物的需要予測による被災地支援 [遠隔発表]

ABSTRACT. 日本は世界有数の地震大国であり,過去の災害を教訓にして様々な対策が行われてきた.代表的なものはプッシュ型・プル型による物資供給や避難行動要支援者名簿の作成が挙げられる.大地震の際インフラ被害や物流の停止によって食料・生活必需品などの物資の不足,医療・保健・福祉サービスの機能低下,または停止が予想される.そのため必要と想定される必要最低限の人的・物的な支援を被災地に短時間で供給する必要があるが,過去の災害では物資の過剰供給や劣悪な避難所環境による持病の悪化などの問題が発生した.これらの問題を踏まえ,あらかじめ必要となる支援物資と人的支援の需要予測モデルを構築することで,震災後の被害予測から速やかな支援が可能になる.これにより災害発生時における支援チームの初動を改善し,被災地が必要とする支援をより迅速に届けることが期待できる.また地域ごとの需要供給の最適化に繋がり,被災自治体の円滑な支援につながる.

16:35
異常発生時の予測制御に向けた浄水場のデータ分析に関する研究 [遠隔発表]

ABSTRACT. 浄水場は原水を水道水へ浄化処理を行う施設であり,気象の状況などにより常に変動する原水の水質を予測して対応しなければならない.本研究では大阪市の柴島浄水場から提供を受けた水質や制御のデータと気象データを併せて分析することで,未来の事象を予測するための検討を行い,異常時の処理制御を最適化することを目的とする.また,現状の柴島浄水場の処理制御が水質変動に対応できているか判断し,評価を行う.

16:55
医療機関スタッフのシフト作成システムにおける 働き方向上に向けた検討 [遠隔発表]

ABSTRACT. 医療機関は不規則で過酷な労働環境にある.現在,厚生労働省が中心となって医師の働き方を変えようと検討会が行われており,早急な改善が求められている.そのため医療スタッフを無理なく効率的に仕事を割り振る為により合理的なシフト作成が求められている.しかし,医師は特殊な勤務形態であるため,非常に複雑で数多くの制約条件を考慮して勤務表を作成しなければならない.本研究の目的は,シフト作成に伴う制約条件が複雑なため,自由に設計がしやすい焼きなまし法を用いて,勤務シフトを自動で作成し,シフト作成者の負担の軽減,バランスのとれたシフトによるスタッフの働き方向上を目標とする.

17:45-18:45 Session 3A

ショート発表(3)

17:45
掛川市の年少人口実績データを用いたマイクロシミュレーションモデルの検証 [遠隔発表]

ABSTRACT.  日本において少子高齢化や空き家問題が進行している.これらの問題に行政が対応していくためには,人口分布予測や施策の影響評価を行った上で有効な対策を講じる必要がある.同様に,掛川市の総人口,年少人口も減少傾向にある.市内の小中学生の分布状況は今後も変化していくと考えられるため,少子高齢化対策に向けて10,20年後における人口分布を推定・把握することが必要となる.これら都市問題の把握や政策検討にマイクロシミュレーションの導入が進んでおり,都市構造が変化していく中で,都市政策の効果や影響を推定する際に有効な手法として活用されている.  本研究では掛川市の全人口,年少人口実績データを導入し,マイクロシミュレーションモデルによる推定結果を検証する.

18:05
0〜3歳児を持つ親のニーズの可視化に関する研究 [遠隔発表]

ABSTRACT. 現在,少子高齢化社会を迎え,労働力人口の減少は顕著であり,女性の社会参加は社会常識となっている.以上のような状況の中で,子育て・少子化対策を重点的に取り組もうとしている自治体は少なくない.例えば,保育施設の受け皿の拡大を進めることや,身近に育児に関して相談ができるサービスを設けるなどの対策を行っている.そこで,本研究では,未就学児を持つ親に焦点を当てて,子育てにおけるニーズを明らかにするために,地理情報システムを用いて子育てに関わる要素の可視化,国勢調査などを参照としたデータの分析を行う.また,より深いニーズを知るために自治体との協力を経てアンケート調査やヒアリングを活用した研究の結論を書く.

17:45-18:45 Session 3B

ショート発表(4)

17:45
災害シミュレータによるインフラ被害の可視化とその活用 [遠隔発表]

ABSTRACT. 大規模災害において,インフラ系には甚大な被害が生じている.その結果,被災地の 広範囲かつ長時間にわたり,停電や断水,通信障害やガス停止等が発生する.これらの災害に対する対応力を向上するために訓練や研修が繰り返し行われているが,真の対応力強化のためには 単一シナリオではなく様々な被災シナリオを用いて行う必要がある.また,その被災シナリオに おける復旧や救援の対応力向上も必要になる. そのため本研究では各インフラに用いるデータを入手,作成を行い,訓練用災害シミュレータを作成することにより,最悪の被害を想定した4つのインフラの被害率の算出を行う.この結果を,地理情報システムを利用することで可視化をすることにより,被害の大小を把握することが可能となる.

18:05
自治体間におけるCO2排出権取引の可能性の研究 [遠隔発表]

ABSTRACT. 現在,世界では地球環境問題が注目されている.その中でもCO₂排出量増加問題については特に問題となっている.また,日本では地方の過疎化が進んでいる.地方税が税収の多くを占める自治体において,過疎化が進んでいる地方部は歳入自体が減っている.その結果,都市部と地方部における税収格差が大きく,地方の過疎化が進む要因となっている.このような2つの問題に対して,過疎化が進む地方自治体の歳入を確保しつつ,CO₂の増加も抑えるために,自治体間排出権取引制度の導入について検討する.各自治体間の排出枠を確定するために,CO₂排出量と吸収量を算定し,各自治体の排出枠の算定を行う.排出枠の値段設定などのシナリオを考え,数理モデルを構築し,自治体間排出権取引が実現可能か検討する.

18:25
カードゲームにおける学習エージェントのための状態空間の自動決定 [遠隔発表]

ABSTRACT. ゲームに関する人工知能の研究は歴史が長く,様々なゲームが取り上げれられて来た.その中で本研究は,多人数不完全情報ゲームであるトランプゲームのハーツに着目した.不完全情報ゲームとは,相手の手札など直接取得できない情報が存在するゲームのことである.考慮すべき情報が多いため,囲碁などの完全情報ゲームより難しいとされる.これまでに,知覚・行動・報酬を同時にマッピングし学習できるFALCONがハーツに対して有効であることが示されている.しかしながら,先行研究では状態空間の最適化を人手で行っていた.そこで,本研究ではFALCONにおける状態空間の自動決定について検討する.